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山村幸広の一日、一グラム

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人生の一冊 中村天風師 「成功の実現」 7月13日
 どなたかに、テーマにある「健康」がでてこないと指摘を受けた。それと最近特に感じるのが若い人たちの病が多い。それもいわゆる心の病が多い。ちょうど甘やかされて育った世代という事や、あまりにも複雑すぎる故そうなるのか。20年前には、「ガンによる死亡者は20年後には医学の進歩と共に半減しているだろう」と言われていた。しかしガンの死亡者は増えている。それは医学の進歩の問題もあるが、それよりもガンになる環境要因がひどくなっているからだ。それは大気汚染や水の問題。化学物質が食卓に入ってきているなど多くの要因が絡み合っている。昔からすぎの木はあったが「花粉症」はなかった。アトピーもそうだ。「環境要因」や「心」の問題などで広がり深刻化している。小生的には「健康」についても書いていたつもりであるが、これをいい機会としてすこし整理しておきたい。

 はっきり言って、「健康」という言葉とはほど遠い生活をしていた。しかし色々な環境の変化や人生に対する考え方が変化して「健康」を意識するようになった。その為に「健康」という考え方を自分の中で整理する必要があった。正しい「健康」に対する概念や理論を体系だてて、自分が理解する必要があったからである。そして最終的に自分自身が納得をして選択する必要がある。それを最新の理論で理解しないと取り返しがつかない場合がある。簡単に言えば現在の医学で正しいと言われている事が将来、それは間違った医学理論であったという事がたくさんあると仮定されるからである。例えば、昔、子供が下痢をした時に「下痢がひどくなるので水分を取ってはいけない」と言われていて、多数の子供や乳幼児が脱水症状で死んでいった。今、医者は二言目には、「水分を十分取れ」という。又、扁桃腺を切除する手術は小生が子供の頃にはよく行われていたが今は否定的である。その不必要と言われたものが免疫理論上、必要であるとみなされている。風邪を引いた時に解熱剤を飲んで熱を下げるという理論に対して、ウイルスに対して人間の体が対抗策として熱を上げているのに、薬を使って下げるという考えがおかしいという理論がある。最近医学界は、風邪の時に抗生物質は必要ないことを通達した。しかし医者的には風邪ではなくその他の合併的感染を防ぐために処方すると言っている。ステロイドや抗ガン剤の効能とその副作用の関係なども良い例であろう。抗ガン剤については、最近のドラマ化された漫画などでも問題提起されている。風邪を引いたとき、合併的感染の予防処置として抗生物質を飲むことにより予測される効果と、抗生物質を体にいれない事により免疫力をあげ正しい健康体を保つ事と、どちらが良いか? 現状では色々な背景の中で抗生物質を投与すべきだという考えが西洋医学では一般的であるが、反対する医者もある。抗生物質を全面否定しているわけではない。抗生物質の出現により過去多くの人の死亡に関わった感染病の多くが治っているのも事実であるし、急を要する感染病には抗生物質を投与すべきである。しかしそれが日常的に使われる事とは別である。抗生物質に対抗する為、ウイルスは更に進化し新しい感染症、抗生物質がきかない感染病の出現も深刻である。簡単に繰り返すと、「体を維持する方法と病気になった時の対応方法は自分で選択しなければならない」。「医者じゃないシロウトにはわからない」では自分の体に対してあまりにも無責任である。選択する為の基礎知識は吸収して判断をしなければならないと小生は考えている。

 小生も、どのようにすれば健康な体を維持し病気に強い体となり、そして自身が病気になった場合にどのように対応しなければならないかを理解するのに数年を要したが、結果的には3冊の本によってそれは完成された。その最も基本的な考え方である一冊は、「体」の事にとどまらず人生の生き方、仕事に対する取り組み方の、自分のファンダメンタルとなった。私の一冊、それは中村天風作「成功の実現」である。自ら不治の病になり日本の北里先生に見放され、米国へ渡り、その後、それを治す為に医学を学びインドでヨガの達人に弟子入りして自らを極め、寿命を元気に全うされた方である。「天風会」という会もあるぐらい人々に多大な影響を残した師である。その会にはあらゆる分野の方々が参加されている。原元首相、東条元帥、越後元伊藤忠商事社長等。この本はある方に、経営書として経営者の心構えを勉強する本として頂いた。松下幸之助氏、稲盛和夫氏にも影響を与えたとされるこの本は、経営者としてというより人間が健康で元気に強く生きていく為の本であるが、これを読んで幸之助氏や稲盛氏の本を読めば、全ての経営書は、中村天風師に通じる基本的な人間理念につながっていると確信している。この理念を、ビジネスを通じて説明されているのが、幸之助氏であり稲盛氏である故、経営者としては天風師の本と、幸之助氏、稲盛氏の本を読めばもう読まなくてもよいと小生は思っている。もし自分がこの本を読まなかったらと考えると怖い。この本は株式会社JSコーポレーションの米田英一社長に頂いた。本当にありがとうございました。エキサイトの社員にもこの本は勧めている。皆様にもこの本は、人間として是非お読み頂きたい。これは生き方の基本と健康の基本的考えと実践方法、そして心の持ち方の全てがわかりやすく書かれている。いわゆる説法を文字におこしてあるのでわかりやすく読むことができる。この本は9800円もする。非常に高価な本である。しかしこの9800円が皆様にとって、自分の為の最低限の投資であったと言えると思う。そして天風会の方々が今もなお活動されているのであれば是非、この本の普及版、安価版の発行を御願いしたい次第である。それはこの日本の、日本人の処方箋であると言えるからである。

 少し脱線したが基本的な生き方をこの本で学ぶ事ができる。そしてこの本の後に、「病気にならない為」「現在もっている病気に対応していく為」の方法論として下記の2冊をお薦めする。この2冊が実践、解説編である。

アンドリュー・ワイル博士「ナチュラルメディスン」
ロバート・C・フルフォード博士「いのちの輝き」

 この本を読めば、自然に生きるという重要性が理解できる。そしてこの最新近代的理論の基本を半世紀も前に日本人である中村天風師が説かれている事に驚く。それでもまだ不安で、日本人による日本語の理論を確認したい場合は下記の本で上記の3冊をリコンファームする事ができる。

安保徹博士「免疫革命」
石原結実博士「気と血の流れをよくするとなぜ病気が治るのか」

 断っておくが、これはあくまで小生の個人的見解である。判断は皆様によるものであり、その判断に責任を持つものではない。最終判断は皆様である。そこで小生の健康理念をサマリーしてみる事とする。

1、体を正常な状態に置くのは「精神」「心」である。これらをいかに安定的な状態に保つかという事が健康の基本である。特に天風師は、「心」を安定的におく方法も本の中で伝授している。
2、1を前提とした上で、生きていく環境を整える。それは美しい空気を正しく吸ってはく(呼吸)事。特に呼吸は「呼」のはく方が大切。
3、正しい食事。人間が本来食べる物を正しく食べると言う事と、異物(本来、人間の体に必要のないもの。自然が作り出したものでないもの。細かい所で色々と防ぐ。例えば食べ物の防腐剤、添加物。ハミガキ粉のサッカリン。シャンプー、石鹸は弱酸性。野菜の農薬。遺伝子操作している食品。水。)を食べない事。そして本来食べるべきものを理解する。人間は天風師にいわせれば「果肉動物」である。要するに果物を食べる動物である。
4、体は本来、病気にならないようにする機能を持ち、そして病気を治す機能を持っている。この機能が働くような状態を保つという事。これは「免疫」という機能であるが、これは安保徹氏の「免疫革命」でも詳しく説明されている。それを保つのは人間の気の流れを正しくする事と、最近流行っている血液を流れる体を保つという事である。気が流れていないのに血液がサラサラになってもしかたないし、そうはならないはずである。皆さんのほとんどは今、重病ではない。そう考えれば重病にならない対応をするべきだ。金庫には鍵をかけ、泥棒から守ろうとする対応をするのに、なぜお金より大切な体に鍵をかけないのか。
5、病気に対する対応知識。治療をあらゆる角度で考え、最善策を自分で考える必要がある。その為に自分の弱点を知ることである。弱点は特に補強していく。そうすれば「不安」から解消される。これは最大の防御となる。病気に対してはアンドリュー・ワイル氏が具体的な症例にあわせて対応する食べ物や呼吸法などを、サプリメントの正しい使い方を含めて説明している。また、ロバート・C・フルフォード氏は本で小生も実践している「オステオパシー」という治療法を解説している。

 全ての西洋医学を否定するのではない。ワイル氏も西洋医学の利点を解説し、その利用分野も説明している。西洋医学の良い所、東洋医学の良い所を自分自身で研究し理解しなければいけない。偉そうに言っているが、小生も1から5まで完璧にはできていない。しかしできるだけ1から5を実践しようとしている。それと何より自分自身で強く確信しているのは、たとえ、どのような病気になっても最善の対応策が自分自身にあるという事である。これにより小生は「不安」から解放された。それが小生にとっての一番、何よりも替えがたいものを得た、プライスレスな事実である。これをもっているだけで違う。「不安」は「心」にとって一番いけない、万病の元である。

 微粒子が見える時代を迎えて今までに見えなかった物も見える時代になってきた。そうすると何年か先には、「気」「波動」なんかも科学的にも見えるようになり実証されると思う。それによる治療法が実証されれば、もっと大きな医学の進歩となるはずである。「気」は22世紀の最新治療になっているはずである。この「気」についてはまたいずれお話をしたい。

山村幸広

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  • by yamamura2004 | 2004-07-13 20:47
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