東京ではこのような割烹スタイルのお店で美味しいお店が少ない。いわゆるコース料理が主流である。これは、まあある意味、おいしいものを料理人が自信をもって提供するためという大上段に構えた正論ではあるが、案外お店の都合だったりする。
仕入れは現金、魚は腐っていく。ようするにコース料理で予約をとって店をやっていれば仕入れがある程度計算できる。仕入れたネタのロスを最大限に減らすことができる。しかし割烹はそれがむずかしい。色々なものを仕入れても注文されなければ、ネタは腐っていくのである。また2人できて、2,3品注文して、2人でわけて何時間も粘られたら店はつぶれてしまうであろう。色々な意味で割烹はむずかしい。
しかしながら私は本来、割烹が好きだ。コース料理でも、例えば、「京味」さんや、「井雪」さんのように、安心して全ての料理を食べることができる店はほとんどない。1,2品の美味しい料理と、1,2品のあってもなくても良い品を食べなければいけない。本当に美味しい割烹は、美味しいものを自分の好みの量、好みのものを食べられるのである。
六本木の「藍」さんのように割烹で勝負されている、いいお店に銀座でめぐり合った。それがこの、「かじ」さんである。まず野菜が美味しい。ダシもいやみがない。前沢牛のヒレは、これまた本物である。長友先生もごひいきのお店である。「いくら」が生の季節なので、一品の「いくら」を、「いくら丼」にとお願いして、これまた美味しいお椀を添えて頂いた。これが旨い!!!!!!!!お椀もとっても旨い!!!!!本当は「おかわり!!」っと叫びたい所であったが、常連でもないし、痛風にもよくないので遠慮してしまった。あーー食べればよかった。でもなあ、炭水化物をなあ、減らさないとなあ。でもなあ、好きなんだよなあ、炭水化物がさあ。
こんどはあの肉でステーキ丼にしてもらおうかなあ、いやあの肉でヒレカツにしてもらおうかなあ。うーーーーん、食の悩みは尽きない。いいねえ、銀座は。「かじ」さんのような割烹の名店が増えるといいなあ。
帰りに、日本一のBAR、365日営業のBAR、「カーネル」でドライマティーニ。最高に美味しい。私はここでしか、ドライマティーニを飲まない。というかここでドライマティーニを飲んだら、他では飲めない。素晴らしい。
山村幸広
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