話題の中心になった要因はご存知の通り倉本聡氏脚本の「拝啓父上様」である。天才俳優の二宮和也さんが主役を努め、毎回素晴らしい役者ぶりを披露している。倉本氏は、「彼の為にこの台本を書く」といわれたそうであるが、それほど彼の役者としての才能を評価されている。若手女優のNo.1が蒼井優とすれば、若手No.1俳優は彼で決定であろう。自然でしかもひたむきな演技が素晴らしい。
今の神楽坂はやはりなんとなく活気があり人通りも多いような気がした。こうゆう美しく、文化的で美味しい店がたくさんある街はもっと栄えてもらいたいもんである。
パートナー様のお誘いで初めてお邪魔したのは、「山さき」。女性料理長である山崎さんのお店である。こちらは江戸料理という事で、東京の料理を研究し提供するという基本スタンスである。「今日は禁酒中で酒は飲みません!」「えーーーーー、ええ。」からスタートする。もう禁酒も一週間を越えている。お茶をすすりながら料理を頂くのも少し慣れてきた。「皆さんは遠慮なさらず、どんどんやってください。」と申し上げ、お茶を飲む。うーーーーーーーー。辛い。。。。。。。。。。。。。。
今回ご馳走になったのは、ねぎま鍋コース。最初の前菜がとてもセンスが良い。量もあり、美しく、一つずつの味わいが、なんというか洗練されている。家庭料理が洗練されていった、新たな和食という雰囲気である。厚く切られた卵焼きは、妻の実家である日本橋浜町の義父が正月に焼く卵焼きに味がそっくり。とても美味しい。
その後の刺身が素晴らしい。でてきたのは「鰹」。ねぎ、しょうが、みょうががたっぷりかかった鰹はとても鰹とは思えないぐらい美味しい。こうゆうところを是非、見習って欲しい。大体、こうゆうコースの場合、なんかおいしくない、ヒラメなんかにまぐろとか烏賊なんかをあわせてだしてくる。一品でいいんだよね。贅沢な魚でなくてもいいんだよね。本当に食べごろでよい刺身を一品だせば客は喜ぶんですよね。
メインはねぎま鍋。ご存知の通り、江戸では下魚といって好んで食べなかったのがこのマグロ。その中でも脂っこいトロの部分は捨てる部分であった。トロが好んで食べられるようになったのは、食文化が西洋に影響されるようになった明治からだそうだ。その捨てる魚を、庶民が苦労して食べた食べ方がこのねぎま鍋である。
運ばれてきたマグロの中トロはその辺の鮨屋がびっくりするような上品の中トロ。合わせた野菜が、ねぎ、せり、うど、クレソンそしてわかめ。いいねえ。クレソンが特にいいねえ。玉の湯のとり鍋を思い出す。そして女性の方が鍋に沈め、ねぎを浮かべる。しばし待つ。これは多分、さっとダシを通すぐらいと思いきや、かなりの時間、ぐつぐつ煮ている。大丈夫かなあ。なんか硬くなったり、パサパサになってるんじゃないかなあ。取り分けていただいたマグロに食らいつく。これが、ジューシーでやわらかくて、旨い!!!!!!!噛めば噛むほど味わい深い。これは結構いける。野菜をマグロ毎に分けて頂くのであるが、せり、うど、クレソンとこれが、野菜が本当に美味しい。醤油ベースのシンプルなダシとマグロに野菜。こんなにバランスがよく、美味しいとは思わなかった。
皆様はビールから焼酎にいったはずなのに、おや、いつのまにかぬる燗にいってるよ。しかも3人で多分、15本ぐらい飲んでるなあ。いやーーー、強い。いやーーー、一杯やりたい。
最後はご飯がでてきて、この汁をお茶漬けのようにかけて食べる。これがまた旨い!!!!!大満足のねぎま鍋でした。
お店はもちろん満員、かなり前でないと予約もとれないそうである。そうでしょうな、これほどおいしけりゃね。
どことなく京都の匂いがする神楽坂。素晴らしい街だ。この文化、雰囲気、町並みを是非、東京都は守って欲しい。
山村幸広
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