会社はビジネスを常に拡大しなければいけない。それは絶対的な命題なのである。それはまずステークホルダーの中の、株主の利益を最大化するという使命でもある。しかしそれだけではない。もしビジネスが拡大しないのであれば、新たに人を迎える事もできない。そうすると組織が広がらないし、新たなポジションが生まれない。人間は仕事で成長する。それは新たなチャレンジをどれだけ強いコミットメントで仕事をするか。その数だけ成長する。組織が広がらないと仕事が大きくならない。
例えば、一つの部門で、部長と課長が10年も同じ組織だと会社は膠着してしまう。一生、ヒラ社員という可能性もある。組織を広げ、新たにチャンス・ポジションが増えていけば、人は成長する。そしてそれは会社の利益に直接つながっていく、という好循環が生まれる。しかしビジネスが拡大しないと逆に悪循環が生まれるのである。売上も利益も常に成長している会社は好循環の中でより良い状態を保っていける。
エキサイトの会社としての価値とは一体何であろう。それは簡単に言ってしまえば、「人」と「ブランド」である。人が持っているノウハウ、技術が会社の財産であるし、エキサイトのブランド力を上げる為にずっと投資をしてきた。しかしこの資産は、いわゆる会社の力をしめすB/Sに載せる項目がない。今のB/Sはいわゆる製造業等の力を図る為にできたものであり我々のようなサービスを中心とした会社の力を図るのには適していない部分が多々ある。会社の純資産に人の力やブランド力は加える事ができないのである。よってIRという活動が必要になってくる。IR活動とは財務諸表では見えない会社の価値や力を説明するためのものであり特にエキサイトのような業態には必要なのである。
ブランドも人も短期間では成長しない。又、ブランドは一瞬の気の緩みで崩壊する。成長した人も辞めてしまえば会社から一瞬でなくなってしまう。この資産は非常に敏感なのである。しかしブランドも人が作るものである。ブランド力は広告だけではあがらない。CEOも、小生のブログも服装もオフィスも受付も社員も、人の目にとまるものは全てブランドを形成する一つのコンポーネントなのである。ゆえにやはり「人」にいきつくのである。
「人」は生きている。「人」には心がある。これがむずかしい。これが面白い。会社は人を成長させる為の最高のステージなのである。伊藤忠商事丹羽会長のお言葉をお借りすれば、ワールドカップサッカーを観戦して感動をする。しかしその感動とはすぐ消える。仕事で得た感動は一生持ち続ける事ができるのである。仕事は会社が提供する。という事は、会社は感動を社員に提供している。そしてその「仕事」が人を作る。
今年のエキサイトのテーマは「人」である。エキサイトの社員、エキサイトタイプ、エキサイトファンを作り上げていきたい。そして人の力でブランドを更に強くしていく。そうすればもちろん会社は強くなるし、利益は増える。それで利益が増えなければ経営者の責任である。要するに経営がヘタということである。
ずっと続いていくのが会社であるが、時間の区切りは大切である。気持ちを引き締める。今年もエキサイトにとって最高の年にしていく。又、エキサイトに関わる全ての「人」にとって最高の年度にしたい。365日が始まる。今年のエキサイトを考えるとワクワクしてくる。来年の4月1日が楽しみである。
私たちはメディアである。メディアは人である。人でなければ作ることはできない。人を感動させることは人でしかできない。
エキサイトは今年も感動をお届けします。

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