ある日、苦悩が始まった。
パソコンの購入費用をある社員が立て替えて払った。約160万円。
彼曰く、「すいません。お金をもらえますか?」
「もちろんだよ。今、いそがしいからさ。」
「お金がなくて。」
気持はわかる。160万円は大金だ。
「通帳とハンコを渡すから自分で振り込んできてくれ。」
「わかりました。」
ふと、考えた。通帳にはすごいお金が入っている。
簡単にいえば、彼はおろして逃げることができる。
私は借金生活になる。
でも、そんなことをするような奴には絶対にみえない。
国のロケット開発の何百億円の予算を管理していた男だ。
しかし。。。。。。。。
名案が浮かんだ。先日、みずほの銀座支店の人が持ってきてくれた、
振込申込用紙。これに書いてハンコを押し、金額を書いて渡せばいいんだ。
これで彼が不正を働くことはできない。
彼に書類を渡した。
約30分後に携帯がなった。
「みずほ銀行 神谷町支店ですが、この160万円の振り込み、実行
していいでしょうか?」
このそれほど、甲斐性があるとは思えない男が、160万円も振込にきたのが
不思議だったのであろう。担当者はすぐに気が付き電話をしてくれた。
「いいですよ。実行してください。」
凄いですよね、みずほ銀行の神谷町支店の窓口の人!!
こうゆう銀行は安心できる。
山村幸広