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山村幸広の一日、一グラム

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「草慈庵なかだ」 6月16日
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 その店は1001日だけ営業すると決めてOPENした。1000日と決めたが、千夜一夜にちなんで1001日の営業とされたそうである。写真の紙に書かれた723日という字は、あと723日という意味であるそうだ。流行り廃りの早い東京で勝負するには1000日と決めてやりきろう、と言う思いで決めたそうである。

 庵主の中田光星氏は、富山県のフレンチレストランで10年やられたそうである。自分は野菜や自然のものを出していきたいのだが、ステーキやオマールを出さないと客が満足しない事に悩んでいた。そこで後にこの店のオーナーの一人となられる満寿泉のご主人に相談されて出店されたそうである。

 まずなにより趣味がいい。それは店の雰囲気、軸、器、酒、ワイン、道具。何を見てもはずれが無く、洗練されている。初めてなのにそれを感じさせないリラックスした雰囲気。そしてこの松涛という特別な場所。よほど洗練された方がプロデユースされたのであろう。何でもオーナーのお一人が、自分が行きたい店が無い。自分が行きたいお店を作りたいという思いで作られたそうだ。その方はまだ40歳そこそこだそうである。小生とほぼ同じ世代。よほど良いもの食べ、良いものに反応されてきた方であると推測できる。

 料理は主の中田氏が一人で仕切る。この男、ぶっきらぼうに見えるがとても繊細で、仕事の細かい料理をだす。野菜中心に料理が続くが一品一品に素直な味と一癖ある変化球を入れサプライズを演出している。サプライズと言うのは失礼であろう。計算された味わい、中身がともなう本物のサプライズなのである。通が好む皿が続く。

 レモンのリゾットはスペインのエスプリを感じるし、干し貝柱と干し海老のカッペリーニはヌベールチャイニーズである。一品一品の深く繊細な味わいが心地よい。素晴らしい。

 酒は先達が選んだ。最初はシャンパンでアンリ・ジェロウ。最初からこんなのを飲んじゃうとたまりませんわなあ。先達ときてよかった。そしてピレーニモンラッシェ82も酸味の深みが最高であった。

 しかし、更にサプライズは突然起こった。フォアグラの酒漬けが出て来た時に、これは日本酒だよという言葉に女将さんが反応し、「では一献。」と日本酒を頂いた。それは富山県の「満寿泉」のプラチナ。ほぼ入荷不可能だそうだ。勉強不足で全く知らない酒であったが一口頂く。「旨い!!!!!!!!!!!」何と旨いんだろう。切れは小生の好きな「新潟 ひがん」そして味わいの深さは「福井 黒龍石田屋」を彷彿させる。はっきり言って最高の酒であった。感激である。小生の日本酒BEST3に入る酒を飲ませて頂いた。旨い酒である。佐藤隆介さんに飲ませてあげたいもんだ。感激されるであろう。個人的にはその後は、ワインに手がいかなかった。久しぶりにその後は最後まで日本酒でいかせて頂いた。このお店ではこの酒でいこう。

 美味しい店があるもんだ。食べ物の奥は深い。素晴らしい。とりあえず帰りに予約を取った。帰りに予約を入れるという暴挙に出たのは何年振りであろうか? 今は誰をお誘いするか楽しみである。早く行かないと。

 後、722日しかない。

 山村幸広

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  • by yamamura2004 | 2006-06-16 18:09
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