山村幸広の一日、一グラム

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「腕時計は人格を表す」 5月18日
a0000002_125735.jpg 男は腕時計と車についてはウンチクが言えなければならない。要するにポリシーがなければならない。時計は100円ショップでも売っている。それでも正確に1、2年使えて時計としての機能に問題はない。「時計は動けばいいんだ。」これでは底が知れている。すべてそう言えば、車もカバンもなにもかもそうなってしまう。そうすると男としての面白みや深みは顔に表れてこない。金額ではない、語ればいいのである。今は特に個性の時代である。「いつの日かクラウン。」「時計はローレックス。」といった画一的なステータス、王道もあれば違う道もある。特に男は指輪やネックレスとった宝飾品を身につけない。(最近つけておられる方もいらっしゃるが、小生はつけない。)である故、時計と車は男の数少ない自己主張なのである。時計はその人の人格を表す。

 時計もいわゆる、「パテック、ピアジェ、バシェロン・コンスタンチン」の御三家と優雅でエレガントな、特に女性の方にはやはりコレという、サントスを世に送り出したカルチェに代表されて語られていた。しかし最近は技術をしっかりと受け継いだ本物として、ランゲ・アンド・ゾーネや大人気のフランク・ミューラーといった新鋭もでている。時計は人格を表すといったが、やはりランゲ・アンド・ゾーネをしている人は、「正統派、隙がない男」を感じさせるだろうし、フランク・ミューラーの「ロングアイランド」なんぞをしていれば、「本物の流行に敏感でかつおしゃれ心溢れる男」をイメージさせるであろう。

 男は相手を見たときにいわゆる値踏みをするが、時計好きは、時計で値踏みする。京都では昔から「足元を見る。」といったが、これは履物を見る。その履物のよさを見るという意味である。「大阪、食い倒れ。京都は履だおれ。」「大阪料理は中身で勝負。京料理は器で勝負。」といった言葉にも京都人の気質が表れている。小生が小さいときから父は、小生が出かける前に、「ええか、靴はいつも綺麗にしとかなあかんで。」と言いながら靴を拭いてくれた。京都の人間は食べる物は「ぶぶ漬け(お茶漬け)」で我慢してでも、着物と履物には金をかける。小生のゲノムにもそんな部分が染み込んでいるのかも知れない。しかし判断されるのはもちろん人間としての中身である。カッコつけているだけの人かどうかは他人が測る。しかし時計にこだわるような人はその他の部分にもこだわりを持つ。そういう人は芸術や文化にも興味を示す。そうすると人間力が上がる。そういう意味で、その人の人格が形成され現れるのだと言いたい。

 小生が現在,愛用している時計は、「HUBLOT(ウブロ)」のクロノグラフである。クロノグラフ機能なんて必要ない。しかしその機械の裏打ちがある事が大事であり、そのデザインが大事である。車でも「RS6は450馬力であったが、今度のRS6PLUSは480馬力なんだ。」なんていう会話を無駄な会話だと思ってはいけない。その馬力を使うかどうか、そのスピードを出すかどうかじゃない。それを酒の肴に語らなければならないのである。男はそういう生き物である。

 この時計を買ったのは10年ほど前である。たしか当時の給料の1カ月分ぐらいの値段であったが、思い切って買った。小生の記憶では、ザイナーのジョルジョ・アルマーニ氏がこの時計をしていたし、ノルウェー王女もウブロをしていた。大体、ヨーロッパ人やヨーロッパに長く住まれた方はウブロを良くご存知である。この時計はヨーロッパの貴族がヨットを愉しみながらする時計であるらしい。(残念ながら小生は、ヨットはありゃしませんが。)元阪神タイガースの星野監督がウブロの長年の愛用者で優勝記念モデルが出ていた。(ウブロの文字万に「77」が刻印され77本限定モデル。)ウブロを扱っているお店は、東京であれば西武百貨店の渋谷店に少しある。この時計の魅力はなんといってもこのゴムバンドにある。ウブロの基本はゴムバンドである。数十万のウブロも数百万のウブロもこのゴムバンドである。購入時、この1ミリ単位で用意されているゴムバンドの中から一番フィットするゴムバンドを選ぶ。ウブロはこのゴムバンドの開発に数年を費やした。ひとつはゴムの臭い、ゴム臭さを消す事であった。最終的にゴムバンドにバニラエッセンスを練りこむ事で解決したそうであるが、これだけは何処にも真似できないそうである。このバンドのフィット感は一度はめると止められない。他のどんな時計をしても重く感じ、まるでサイズのあわないパンツを履いているようなもんである。このフィット感のマジックに皆が惚れるのである。そしてこのバンドは、スーツでもジーンズでも、なんでもマッチする。デザイン、はめ心地、用途、機械全てにおいて完成させたセンセーショナルな時計である。

 今、個人的に注目している時計は、ピエール・クンツである。フランク・ミューラーはどれがいいいかなあと悩んでいるうちに大流行してしまった。ピエール・クンツは表参道の骨董通りにお店がある。なんとも美しい。ずっと眺めたくなる美しい時計である。重厚感がありながらシャープで洗練された美しさを感じる。この時計はエキサイトイズムの特集ではないが、多分、「一生モノの腕時計」になるような気がする。そうなればこのウブロの次いで2つ目の「一生モノの腕時計」である。欲しいなあ。頑張って貯金して買ってみようか。ハワイを1回、我慢しようかなあ。いやいや気合をいれて働こう。

山村幸広


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  • by yamamura2004 | 2004-05-18 12:57
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