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山村幸広の一日、一グラム

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もんじゃ焼 7月8日
 この食べ物に最初に遭遇したのは約20年前である。
 東京転勤を命じられた小生が、最初の休みを過ごしたのは浅草であった。
 ふと目に入ったもんじゃ焼の看板に、「ちょっと冷やかしたろ。」という感じで入っていった。あたりを見渡すとまだ時間が早いせいか、客がいない。店員が近づいてきて言う。

「注文は?」
「そうですね。もんじゃ焼きをくれ。」
「何もんじゃですか?」
「適当に。」
「適当って言われても困るんですよ。」
「一番旨いのを持ってこい。」
「全部、旨いんですよ。」
「しゃらくせえやろうだなあ。」
「ミックスでいいですか、ミックスで!!」
「勝手にしろ。先にビール持って来い。」

という事で登場したのが、もんじゃ焼きミックスであった。隣がいないので焼き方が分からない。困ったので勇気を振り絞って言ってみる。

「おーーい、にいちゃん。ちょっと焼いてくれまへんか?」
「なんだい、知らねえのか?」
「知ってるよ。(本当は知らない。)熱いし、服に匂いがつくのが嫌なんですわ。」
「しかたねえなあ。」

とその男は焼きだした。具を焼いて、土手を作り、流し込む。ちょっと混ぜたところでその男は言った。

「はい、どうぞ。」

え、まだぐつぐつしてるじゃねえか?と思うが、同時に腹が立って怒鳴っていた。

「おまえ、俺が関西弁やからなめてるやろ!生焼けで食えちゅうーーんかい。」
「もうこれでできてるんだよ、この田舎もん。」
「嘘つけ、これは生焼けなんだよ。」
「黙って食え。いやなら金払って帰れ。」

とその男は足早にいってしまった。ちきしょー、なめやがって。まあ一口食ってやろう。と恐る恐る、一口、口に入れる。やっぱり生焼けだよ。ともう一口入れている。ふーーん。そしてもう一口入れてみる。「ふむふむ。」もう一口といっているうちに止まらなくなってきた。奥であの男がニヤニヤ見ている。

「旨いじゃねえか。」
「決まってるジャン。」その男は2杯目の生ビールを運んできて言った。
「おそれえいりました。」完敗である。

 という事で小生はもんじゃ焼きが好きである。そんなに経験があるわけではないが、今や自分でも焼ける。かなり完成度は高いと評判である。ウチの社員の奥様じこみで、焼き方は「月島流」ではなく、「西新井流」らしい。ポイントは、キャベツと具を細かく切る事と、土手を作って流し込むのを2回に分けて行う。これが旨い。お気に入りのトッピングは、「カレー、ベビースターラーメン、牛肉」と「めんたいこ、もち、いか」である。これを聞いただけで関西の人は理解できないであろう。でも旨いんだよこれが。

 大阪のお好み焼きも、広島焼も、もんじゃ焼きもそれぞれ個性があっていいですねえ。でももんじゃ焼きは、旨い店と、まずい店の区別がイマイチ分からないんですよね。見分けるポイントってなんざんしょ。アツアツのもんじゃに生ビール。服の匂いは忘れるしかない。
男たるもの、もんじゃ焼きは自分で焼く。

山村幸広

【関連リンク】

  • エキサイト検索 >“もんじゃ焼き”
  • エキサイト検索 >“もんじゃの焼き方”

  • by yamamura2004 | 2005-07-08 16:41
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